短期集中治療

【短期集中治療症例】50代 男性「歯がない部分をどうにかしたい」インプラント・セラミック・精密根管治療

項目 内容
治療内容 短期集中治療/インプラント治療、インプラントブリッジ、セラミック治療、精密根管治療、クリーニング
年齢 50代
性別 男性
期間 4ヶ月 / 10回
費用(税込) 3,400,000円(※自費診療)
リスク・副作用 ・被せ物を装着するため、歯牙削合(健康な歯を削る処置)を伴います。

・インプラントなどの外科処置において、術後に痛みや腫れが生じるリスクがあります。

 

1. 患者様のご紹介(主訴・お悩み)

患者様は50代の男性です。
「歯がない部分を治療して、見た目もきれいに整えたい」というお悩みがあり、当院のホームページやSNSをご覧になったことをきっかけに、カウンセリングへお越しになりました。
歯を失ったまま長期間放置していると、見た目に影響するだけでなく、周囲の歯が空いたスペースに向かって傾いたり、噛み合う歯が伸びてきたりすることがあります。その結果、歯並びや噛み合わせのバランスが崩れ、噛む機能にも影響を及ぼす可能性があります。
患者様は、歯を失った部分の見た目を整えるだけでなく、しっかりと噛める状態を取り戻すことも希望されていました。

 

2. ご来院時の状態と診断

患者様ご自身は、主に歯を失った部分(欠損部)を気にされていました。しかし、お口全体を診査したところ、欠損部だけでなく、過去に治療した銀色の被せ物が入っている複数の歯にも問題が生じていることがわかりました。
自覚症状はありませんでしたが、通常のレントゲン撮影やCT撮影を行った結果、銀色の被せ物が入っている歯の根の先に、根尖病変が確認されました。根尖病変とは、歯の根の先端部分に炎症が生じている状態で、痛みなどの症状がないまま進行することもあります。さらに、複数のむし歯や歯周病に加え、歯の根が割れる「歯根破折」が生じている歯も確認されました。
このように、お口の中に複数の問題が重なっていたため、歯を失った部分のみを治療するのではなく、お口全体の状態を考慮した治療が必要であると診断しました。
また、噛み合わせを確認したところ、噛み合わせの高さについても考慮する必要がある状態でした。噛み合わせの高さが適切でない場合、特定の歯や被せ物などに負担が集中することがあります。
そのため、むし歯や歯周病、歯の根の状態を一つずつ確認・治療したうえで、噛み合わせの高さも考慮しながら、お口全体の機能と見た目を整えていく方針で進めていく事になりました。

【コラム】根尖病変とは

歯の根の先端部分に炎症が生じ、周囲の組織に病変が形成された状態です。過去に神経の処置をした歯や、むし歯が進行して神経が死んでしまった歯、過去に強い外傷が加わった歯に起こりやすい症状です。自覚症状がないまま進行することも多く、放置すると抜歯が必要になることがあります。

 

3. 治療の流れ

① 初診・各種検査

レントゲン・CT撮影、口腔内写真撮影、歯式の確認・歯周ポケットの検査、模型作成のための型取りなどを行い、お口全体の状態を確認しました。

② 検査結果の説明・治療計画の立案

CTの3D画像などを用いて現在のお口の状態をご説明し、検査結果をもとに治療方法や治療の順序を検討しました。全顎的な治療となるため、後日あらためて分析結果をご説明し、治療計画や期間、費用についてご案内しました。

③ 根管治療など必要な治療を実施

CTなどで確認された歯の根の病変に対しては、マイクロスコープを用いた根管治療を行いました。被せ物を装着する前に、必要となる歯の治療を進めていきました。

④ インプラント治療とほかの治療を並行して実施

インプラント治療を進めながら、治癒を待つ期間を活用して、ほかの歯のむし歯治療や被せ物のやり替えなどを並行して行いました。1回の診療時間を長めに確保し、複数の処置をまとめて行うことで、来院回数の削減を図りました。

⑤ 仮歯で噛み合わせを確認・調整

最終的な被せ物を装着する前に仮歯を使用し、実際の生活の中で噛み合わせや使用感を確認しました。経過を見ながら調整を重ね、最終的な歯の形や噛み合わせを決定しました。

⑥ 最終的な被せ物を装着

噛み合わせや見た目を確認したうえで、インプラントの上部構造やセラミックの被せ物を装着し、治療を終了しました。

 

4. 治療のポイント

①1回の治療時間を確保し、通院回数に配慮

今回の症例では、患者様の通院にかかる負担を考慮し、1回あたり90分から3時間程度の治療時間を確保しました。上顎・下顎など、お口の中をいくつかのブロックに分け、同じ範囲にあるむし歯の治療や被せ物のやり替えなどを可能な範囲でまとめて行いました。

②インプラント治療とほかの治療を並行して実施

インプラント治療では、インプラント体を顎の骨に埋め込んだ後、骨との結合を待つ期間が必要となります。また、その後もお口の状態に応じて処置を行い、最終的な人工歯(上部構造)を装着していきます。今回は、こうしたインプラント治療の経過を確認するための来院日に合わせて、ほかの歯のセラミック治療なども並行して進めました。

③マイクロスコープを使用した根管治療

見た目を整えるために被せ物を交換するだけでなく、CT検査で根尖病変が確認された歯については、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を使用した根管治療を行いました。被せ物の内側に問題が残っている状態で新しい被せ物を装着するのではなく、まず歯の根の内部に対する治療を行い、その後に被せ物による治療へ移行しました。

お口全体を整えるうえで、見た目だけでなく、それぞれの歯の状態を確認しながら治療を進めたことも今回のポイントです。

④仮歯を使用して噛み合わせを確認

最終的な被せ物を装着する前に仮歯を装着し、実際の生活の中で使用していただきながら、噛み合わせや見た目を確認する期間を設けました。食事などの日常生活での使用感を確認し、必要に応じて噛み合わせなどを調整したうえで、最終的な被せ物の製作へ進みました。

【コラム】マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)とは

マイクロスコープとは、治療する部分を拡大してするための歯科用顕微鏡です。根管治療では、歯の内部にある細い根管を確認しながら処置を行う必要があります。マイクロスコープを使用することで、肉眼では確認しにくい根管内部や歯の細かな構造を拡大しながら治療を進めることができます。ただし、マイクロスコープを使用すればすべての歯を残せるわけではなく、歯の状態や病変の程度などによって治療方法は異なります。

 

5. 治療後・予後

今回の症例では、インプラント治療を含めたお口全体の治療を、約4か月・10回の通院で進め、一連の治療を終了しました。なお、治療期間や通院回数は、お口の状態や治療内容によって異なります。患者様からは、食事や会話の際に不自由を感じることなく過ごせているとのお話をいただいています。
治療後は、インプラントやセラミックの被せ物、残っているご自身の歯の状態を維持するため、定期的な検診とクリーニングへ移行しました。
インプラントや被せ物を使用している場合も、ご自宅でのブラッシングと歯医者での定期的な管理が大切です。 定期検診では、歯や歯ぐきの状態だけでなく、インプラント周囲の状態や噛み合わせの変化なども確認し、必要に応じてケアや調整を行います。
当院では、お口の一部分だけを見るのではなく、噛み合わせや残っている歯の状態などを確認したうえで、お口全体を考慮した治療計画を検討しています。複数の歯に治療が必要な方や、短期集中治療についてご検討の方は、六本木交差点の歯医者 六本木交差点デンタルクリニックへご相談ください。

監修:六本木交差点デンタルクリニック 院長 長山結加

【略歴】
大阪歯科大学卒業
大阪歯科大学附属病院 歯科口腔外科にて研修
研修終了後、一般歯科医院にて勤務
大手医療法人クリニックにて院長・副院長を歴任

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